体外離脱 その1

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祖父がこの世を去る半年前の出来事です。

ある夏の日、家の玄関近くの部屋で私はウトウトしていてると
玄関に足音が近づいて玄関マットがシャリシャリと音を立てました。

「誰だろう」とぼんやり音を聞きながら、チャイムが鳴ればすぐに出迎えようと思っていましたが
その足音は庭先へと移動し、最後には家の周りを一周すると家から遠ざかっていきました。
恐怖は全くなく、ただ何とも言えない不思議な感覚だけが残りました。

その夜、祖母からの電話が。
内容は、祖父が私たちに会いに行ったが、家の中に入る許可されなかったので
声もかけずに帰って来たという。
私が玄関近くの部屋から顔を出し、じっと見ていたこと、家族の様子を話していたこと。などを話してくれたそうで、祖母は祖父に、エネルギーを消耗するから体から抜けないようにと叱り
会いたい人がいれば伝えるからと体脱を控えるよう頼んだそうです。

後日、祖父に会いに行った際、私は「来たよと声をかけてくれればよかったのに」と言った時に祖父は微笑みながら、「母が怖がるから」と答えました。(母は不思議な体験が多いのにもかかわらず超絶怖がりです)

この出来事は、時間や物理的な制限のないエネルギー体は、行きたい場所に、または逢いたい人に瞬時に会うことができ、その事象は私たちの世界と霊界もしくは次元の異なる世界が、たとえ見えないと感じたとしても確かに繋がっているのだと言うことを体感させてくれたのでした。

祖父のその後の不思議体験談は また今度。

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